辛い時の気分転換 ー 心理学を知る

最近は前に比べると、仕事の忙しさが落ち着いてきて、
帰ってからゲームをしたり、休みには友達と会ったりできています。
ところがストレスは全然減った気がせず、
仕事のプレッシャーや将来の不安を気にしてしまう瞬間が増えています。

こうしたちょっとした嫌なこととか、不安って、
友達に相談するようなことではない、と思ってしまいます。
友達と会っている時はせっかくなら楽しい話をして過ごしたいからです。
頻繁に会えるわけではない友達との会話で、ネガティブな話が多いと、
友達と会っていた時間そのものが少し暗い時間だったと思えてしまうかもしれません。

それでも嫌なことは蓄積されていくので、
どこかで全てを投げ出して解放されたいと、強く思うようになります。

こうした負の感情をコントロールできたら良いな、と思い、
何か方法があるかと考えたときに、もしかして「心理学」ってそういうものなのでは?
と思ったので、「心理学」がどのようなものか調べてみることにしました。

■心理学とは

「心理学」という言葉は以前に比べて、世の中に出回るようになったが、
マインドコントロールやカウンセラーといった言葉が連想されることが多いようです。

実際の心理学は思っていたのと違う、となることも多いそうなので、
まず心理学がどのようなものか見ていきます。

私が今回参考にした書籍はスタートアップ「心理学」です。

この中で心理学の定義は「人間の行動の法則性を科学的に探る」と書かれています。

いくつか補足も書かれていて、
ここで言う「行動」は具体的な身体的行動だけでなく、
景色を見て浮かんでくる感情についても「行動」に含まれます。

また、心理学といっても種類があり、この本で挙げられているのは以下です。

  • 知覚心理学
  • 認知心理学
  • 発達心理学
  • 臨床心理学
  • 社会心理学
  • 教育心理学

これらの種類のうち、1つを学べば良いわけではなく、
初学者はまずは全てを浅く知っておいた方が良い、と書かれています。
それぞれかぶる部分があり、多面的に学ぶことで、
学んだことを実生活に生かすことができるのではないかと思われます。

①知覚心理学

目、耳、鼻、口(舌)、皮膚などから受け取った刺激をどのように感じるのかを探求するのが
知覚心理学です。
我々が見たり聞いたりしているものは、実際と違っていることがあります。
それらの現象の原因や仕組みを研究する学問になります。

具体例としては以下が挙げられています。

あなたが乗っている電車がホームに停まっています。隣の電車が実際に前に動き出したとしましょう。
このとき、あなたの電車はまだ動いていないのに、あたかも後ろの方向に動いているように
感じた、という経験があるかと思います。
これは誘導運動と呼ばれる、錯覚の1つです。

マジックでも知覚心理学を応用したものがあると思います。
目に見えているものが真実とは限らない、というのは知覚心理学的にも
通じてきそうですね。
バーチャルリアリティでも使われている学問とのことなので、
これからの時代でも活躍していくこと間違いなしです。

②認知心理学

ここでいう「認知」は物事を認識したり、覚えたり、理解したりすることを指しています。
人間が外からの情報をどのように処理しているか、という知的な情報処理過程を研究する学問になります。

例えば学校のテストなどで、歴史や公式を暗記したりすることがありますが、
勉強法は人それぞれだったりすると思います。
その記憶するためには、脳がどのように情報を扱うのかが大きく関係していて、
その情報処理の観点から認知機能を研究する学問になります。

そのため、脳科学や神経科学などとも関わりが深く、
その研究結果はコンピュータの処理モデルにも応用されるような
幅広い研究になっています。

③発達心理学

人の成長、という観点にフォーカスしているのが発達心理学になります。
人間という生物単位で見ると、多くが同じように遺伝子にプログラムされた通りに成長していきます。
生まれてからいくつもの成長の過程をへて、やがて衰えていく人間の
その変化や過程そのものを研究する学問です。

幼児期の特徴の一つとして挙げられていたのが面白くて、
大人は足の裏をくすぐられると足をすぼめますが、
赤ちゃんは足の裏や指を広げます。
これをバビンスキー反射といいます。

この反射の話だけだと、何の役に立つのか疑ってしまいますが、
成長の過程ごとに精神や肉体の特徴があり、その研究をしていくと、
高齢になるまでにやっておくべきことも見えてきたりするそうです。

④臨床心理学

「心理学」と言われて一般にイメージされるのが、この臨床心理学です。
人の心の基礎を研究し、心の問題を抱えた人たちへの治療であったり、
心の発達の援助といった目的に応用されていきます。

様々な心理療法を施すのは心理臨床学だったりするらしいですが、
臨床心理学を学んだカウンセラーが話を聞いてくれたり、
相談にのってくれたりするイメージがありますね。

ここでも脳科学が大きく関わってきていて、
脳の仕組みが解明されてくると、人が悩みを抱える要因や
それに対する適切な対処法が分かってきます。

今まで何となくこれをやると気が楽になった気がする、みたいな
漠然とした対処法が、より学問的に根拠を持つことによって、
医療としても生かせるようになってきているのではないかと思います。

⑤社会心理学

ここで言う「社会」は小学校で学ぶ歴史などの社会ではなく、
人間生活における社会といった意味合いになります。
人間は一人で生きていくことができず、少なからず他社と関係しながら生きています。

心理学では、「人と人とのかかわり」が生じている場のことを「社会」と呼びます。

人間関係が与える影響であったり、集団や組織になった場合の特徴について、
研究する学問が社会心理学です。

人間社会の中で起こる不都合(迷惑行為や犯罪行為)がなぜなくならないのか、
疑問に感じることがあります。
人間が集団になった時の心への影響や、感情を研究していくことで、
見えてくるものもありそうだと感じました。

様々な研究テーマに基づいて、様々な実験を行っており、
本を読んでいると面白い実験も数多く紹介されています。
今後別の記事で取り上げていきたいと思います。

人間社会というと壮大なテーマに聞こえますが、
個人レベルでも少し知っておくだけで、社会生活を俯瞰的に捉えて、
生きやすくなっていきそうですね。

⑥教育心理学

教育心理学は、教育という営みや活動に関する心理学的な現象や法則を研究し、
教育をより効果的にする情報や技術を示してくれます。

教育というと身近なテーマではありながら、親しみを感じる人は少数派なのではないかと思います。
どうしてもやらされている感がある中で、学校教育を受けてきましたが、
自分から学びたいことは楽しく勉強できたりするのが不思議でした。

教育心理学の一つのポイントとして、「教育の受け手への動機付け」があります。
つまり学校だと生徒にあたる、教育される側のやる気をいかに引き出せるか、
ということです。

よくあるのがテストで良い点とったら褒美がもらえるという、報酬を用意するパターンですが、
こういったやる気をどうしたら出させることができるか、
を研究することで高い成果を出せるようになるかと思います。

何が正しい教育かについては様々な議論がありますが、
心理学の観点から最善の教育を追求していく姿勢はこの先も必要になっていきます。

■終わりに

心理学といっても分野がたくさんあって、奥深いと改めて感じました。
学校で習わないので、どこか自分には関係ないような気になっていましたが、
日常生活の至る場面が研究対象となり得ますし、
心理学を学んでおくことで、より多面的に捉えて視野を広くすることができそうだ、と感じています。
特に集団における心の健康や自分らしくあることは現代でもとても大事です。

ここでは本当に表面上しか見ることができていませんが、
それぞれの分野についてもっと深掘りして、どのような研究が行われているのか
実験も含めて勉強していきたいです。

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